もと金融営業マンの転職活動日記

会社都合で理不尽な退職に遭い、現在4回目の転職活動をしている30歳越えのもと金融営業マンです。這い上がるまでの過程や気づきを日記にします。

図書館で新聞の縮小本を読んだら、すごく知的好奇心が満たされた話

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図書館に行きました。そこで、新聞の縮小版を読みました。

図書館に行った経緯

先日、最終面接を受けてから、土曜日、日曜日、月曜日、火曜日、、、、、あれ、面接の結果って内定ならすぐ来るよね、、やばい、、、落ちたかも。いや、会社によって稟議やなんだで一週間はかかったりするし、いや、でも、、、

 

こんな感じでもやもやし、特にやることもなく神経すり減らすのもなんなんで、図書館に行ってきました。なぜ図書館?たしかに週休二日が貴重なサラリーマンにとって、休みの日に図書館に行く選択肢は勉強目的以外ほぼ皆無でしょう。しかし、毎日が絶賛休み中の私なら?私にとって、内定連絡待ちの無職の今、無料の本が読める近所の図書館に行くことはもはや必然だったのです。

 

発見

そこで発見したんですよ、究極の暇つぶしを。知的好奇心が満たされる究極の本を。

それは、、、

 

新聞の縮小版の本です!!

どのような本かと言いますと、過去の新聞の全紙面を縮小し、月ごとにまとめて一冊の本にしたものです。分厚くて重たいです。掲載時期によっては半年ごとのもあります。私が行った図書館には、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞発行の縮小本がありました。

 

これ、読んでると、知的好奇心がみちみちと満たされていきます。

もともと私は時代を感じるものにわくわくする性質で、You Tubeで破綻した会社のCMを視たり、500年前の石碑なんかを眺めるてると、ついつい時間が経っていたりします。なので、昔の新聞記事を余すとこなく無料で読めるなんて興奮しないはずがありません。これを発見したとき、私の中で図書館が漫画喫茶を超えました。

 

当たり前ですが、当時の新聞記事がそのまま載っているんです。特に修正もなく。

ペラペラめくるとそれはまるでタイムトラベルした気分で、あっという間に時間が過ぎます。

 

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なんと、明治の新聞からある。

 

今回は1~2時間程度読んだだけですが、その中でも特に気になった新聞記事の感想を書きたいと思います。

新聞の縮小本を読んだ感想

 平成9年11月(西暦1997年)

平成9年といえば、金融不況の真っただ中ですね。もと金融マンなので関心もあり、自然と平成9年を手にとってました。なかでも11月の本ですよ。平成9年11月22日に、山一證券の経営破綻が新聞に報じられてました。一目見て、そのニュースがものすごい衝撃だったんだと分かります。そりゃかつての4大証券の一角として堂々と存在していた会社ですからね。しかし、その数日前に北海道拓殖銀行の経営破綻、さらにその月のはじめに三洋証券の破綻の記事まである。どんだけやばい月だったんだよ。。日付を少し進めると、、山一證券の支店に長蛇の列の写真、顧客の不安な様子、金融史上最大級のスキャンダルである総会屋事件の裁判の記事などがありました。この本一冊で当時の日本の景気やべえということが伝わります。まあ、その後もいくつもの有名企業が破綻し、アジア通貨危機が本格化し、金融市場の混乱は続くわけですが。

当時を知らない分、(当時は小学生でした)、こういったもので脳内補完すればより深みのある知見を述べられると思いました。リアルタイムを知らなくても当時を知った風に語れそうです。

 

昭和64年/平成元年 1月 (西暦1989年)

天皇陛下 崩御。1月7日の夕刊ですね。それが昭和最後の一面記事となり、その翌日から元号が平成に替わります。次の日も次の日も、その次の日も、関連記事が続いていました。記事には、皇居の二重橋近くで手を合わせる人、各界、各国からの弔辞や弔問者、国内行事の中止、株式市場の中止、あらゆる業界、産業の自粛の記事など。読んでいると、当時の日本人の機微が浮かび上がります。

 また、元号が平成になったことについての記事も印象に残りました。平成にあやかって商号を平成に関連した名前に変更する会社が続出したり、平成になったから気持ちを改めるため出頭した人がいたり、平成以外の元号の候補が「修文」「正化」で、平成で良かったと思ったり、それらはニュースとしての価値は今となってはあまりないかもしれないけれど、個人的には興味深かったですね。

 

平成が間もなく終わる今だからこそ、また同じようなことが起こるか注目したいと思います。

 

昭和20年上半期(西暦1945年)

この年は、太平洋戦争が終結した年です。戦時中で新聞の紙面数も少ないことからその年の本は月ごとでなく、上半期、下半期で一冊にまとめられてました。戦争の結末を知っているからこそ、ポツダム宣言受諾の記事に至るまでの戦争の記事や論調はある意味重たかったです。

 

平成23年3月(西暦2011年)

3月11日のその日を境に紙面の内容がガラッと変わりました。日に日に明らかになる被害状況、政治の混乱、支援の輪、絶望の淵に立たされた人、前向きな声、原発の恐怖。。。当時はもう新聞を欠かさず読んでいましたので、その時の新聞記事を読み進めると当時の心境がいっきに蘇ります。東日本大震災から間もなく7年ですが、3.11を迎える前に当時の新聞記事を読むのも良いと思います。

明治、大正

明治、大正はあまり内容を読み取れませんでした。特に明治。よく分からない絵しか記憶に残りませんでした。時間をかけて読めばまた違ったかもしれません。大正時代の記事で芥川龍之介の名前を見つけたときはすこし興奮しました。

 

その他

それ以外にも、自分が生まれた日の新聞記事、東京五輪の年の記事や、公定歩合金利、株価、スポーツ欄、テレビ欄などを見ても面白いです。すごく細かい記事を見るのも面白いですね。某、旧第〇〇業銀行のATMが止まっている記事など、見ていて飽きません、お前昔からかよみたいな。また、何十年も前であっても今と変わらないような詐欺や事件も多いかと思えば、今となっては珍しい銀行強盗の記事もたくさんあったりしました。

 

今は、ネットで簡単に情報が手に入る時代です。しかし、ネットで昔の出来事を調べると、そのどれもが完結しているまとまった情報でのみあることが多いと思います。

一方、昔の新聞記事を読み進めれば、当然完結してない、まとまってない、余計な情報ばかりの記事が多いと思います。そうした情報の積み重ねの過程があり、今の私たちはネットで簡単に簡潔で完結している情報をみることができるのです。

 

例え、今日の発行の新聞の情報が将来的にまとめられても、今日の新聞には今日しかない臨場感があると思います。過去の新聞はそれを今現在、味わえるのです。

1~2時間ほどですが本を読み終えて、当時の新聞記者や新聞製作に携わった人たちに有難うと言いたくなりました。それほど熱がある時間でした。今度はじっくりと一日かけて読みたいと思います。

 

まあ、どれだけ時代が進んでもねつ造記事は読みたくないですけどね!

 

新聞の縮小本、時間があればぜひ図書館で手にとってみてください!!